『太陽の罠』第2話 感想

いよいよ『ハニー・トラップ』みたいになってきたな。
っていうのが、み終わったときの感想だった。

全体としては、一話のなかに展開が多くて楽しめた。
前回の内容から、『逃亡者』みたいになっていくのか?と思ったが、長谷川(西島隆弘)はあっさり捕まる。
注目点は濱を演じる尾美としのりの演技、表情で、暴行を隠し、自分が会社を引っ張っていくんだ、と決意して、開発部長の椅子に座るところ、社員の前で演説をするところ、そして、自宅で罪に恐怖するところ。そういうシーンが映画のようにすごくじっくり映される。表情のアップだけでなく、情景を写したり、テレビの声の音量を大きくしたり、といった演出手法がいろいろ使われて、これでもか、というくらい、尾美としのりの心象を描きだす。この演技と演出が今回の最大のみどころだろうな、と思う。
緊張感が最大になったところで窓の外に長谷川が立っているのは怖かった。
(逃げ回って山にいったりしてたわりにはシャツがきれいすぎた気がしたけど…)
長谷川に迫られ、万事休すか、と思われたとき、警察が現れる。吉田栄作の刑事は本当にどこでも現れる。
だが、捕まってからこちらもあっさり釈放される。

逃亡劇が終わるが、ここで最初に書いた文につながるのだが、情報を盗んだのは、長谷川のパソコンを操作することのできた妻なのではないか、という疑惑が浮かび上がる。信頼しきっていたパートナーが裏切り者だった(かもしれない)という点から『ハニー・トラップ』にさらに近くなったな、と感じた。
しかし、長谷川は濱に相談し、濱も産業スパイを暴こうと務める。
暴行事件において敵対していた2人が、対パテントトロールという面では、会社のため、自社の技術のために同じ目的を持つ、というところが複雑さを生み出している。
第1話では暴行事件は余計なんじゃないか、とも思ったが、このような関係性を作ることで、面白くなっていくのかもしれない。

ノーマークだった妻が怪しくなってきたわけだが、確かに、最初のコーヒーをこぼす出会いのシーンで、ベタだなーいまどきこんなきっかけないんじゃない?なんて思ってたのも、制作陣の思う壺だったのかもしれない。

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